マンションでの置き配(非対面宅配)サービスの普及が進む中、ルール整備が急務となっています。
近年、物流の「2024年問題(トラックドライバーの時間外労働時間の上限規制(年間960時間)が適用され、輸送能力不足が心配されている社会課題)」や再配達削減の社会的要請を受け、政府や運送事業者が置き配を推進しています。
しかしながら、マンションでは、現在、次のようなトラブルが発生しています。
〈主なトラブル〉
盗難・紛失
誤配送
荷物の破損・汚損
共用部の通路妨害・安全問題
したがって、管理組合ではルールの整備が必要となってきています。
置き配の利用時間や置き場所の限定、荷物の保管期間制限などを管理規約や使用細則に明記し、トラブル防止を図ることが重要です。
これらの細則は、管理組合運営を円滑に進めるための補助ルールです。
細則の位置づけや、総会・理事会との関係については、
「管理組合運営の基本(総会・決議・理事会)」で詳しく解説しています。
【置き配細則(案)】
置き配に関する細則(案)
本細則は、○○マンション管理規約(以下「規約」という。)第19条(使用細則)の規定に基づき、○○マンション内での置き配に関し、区分所有者及び占有者が遵守すべき事項を定めるものとする。
第1条(細則の遵守義務)
区分所有者は、円滑な共同生活を維持するため、この細則を誠実に遵守しなければならない。
2 区分所有者は、同居する者に対してこの細則を遵守させなければならない。
第2条(細則の効力)
この細則は、区分所有者の包括承継人及び特定承継人に対しても、その効力を有する。
2 占有者は、区分所有者がこの細則に基づいて負う義務と同一の義務を負う。
第3条(利用目的)
小荷物等を受け取る人が指定した場所に宅配業者が非対面で届ける置き配は、宅配業者の再配達の削減と現に居住する区分所有者又は占有者(以下「居住者」という。)の利便性の向上、時間の効率化を図るためのものである。
第4条(利用場所の制約)
置き配については、前条に基づき、以下の共用部に限って居住者が利用することができる。
一 アルコーブ、玄関ポーチ等の専用使用部分
二 各戸玄関前廊下、パイプスペース
第5条(受取品の制約)
受取品については、消防法等を考慮し、以下に該当するものは利用できない。
一 社会通念上、大量または大規模な物品。
二 動物。
三 発火・引火・爆発等の恐れのある危険物、劇薬、火薬類及び悪臭を発する不潔な物品。
四 犯罪の用に供される恐れのあるもの、その他公序良俗に反するもの。
五 その他受取に適さないと認められるもの。
第6条(利用できないものを置き配した場合の措置)
受取品が前項に該当する疑いのあるときは、本物件管理者(管理受託者を含む)は、区分所有者及び占有者に適切な対処を求めても直ちに対処されないとき、もしくは、適切な対処を求めることが困難なときは、実情に応じ受取品を移動、廃棄する等適切な措置をとることができる。
第7条(受取期間)
受取開始から24時間とする。
第8条(経過後の措置)
受取期間が経過したにもかかわらず、受取品の引取がない場合は、本物件管理者(管理受託者を含む)は、区分所有者及び占有者に速やかに引取を催告しても引取られない場合、もしくは、引取を求めることが困難なときは、該当受取品を保管、廃棄する等適当な措置をとることができる。
第9条(事故等による責任)
置き配による配達小荷物等が盗難、破損等の損害を生じても本物件管理者(管理受託者を含む)はその責任を負わない。
2 誤配送により生じるトラブルについても本物件管理者(管理受託者を含む)は、その責任を負わない。
第10条(細則外事項)
本細則に定めのない事項については、規約又は他の使用細則の定めるところによる。
第11条(細則の改廃)
本細則の変更又は廃止(以下「細則の改廃」という。)は、総会の決議を経なければならない。ただし、その細則の改廃が規約の変更を必要とする事項であるときは、規約の変更を経なければならない。
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