マンション管理「外部管理者方式」って何?   メリット・問題点と利益相反リスク


 マンションの管理組合役員、大変そうだな...と感じていませんか? 理事会のなり手不足や、住民間の意見の対立など、マンション管理の課題は年々複雑になっています。

 そんな中、今注目を集めているのが「外部管理者方式」という新しい管理のカタチで、マンション管理の課題を解決する有効な選択肢の一つです。特に、住民の高齢化が進むマンション等で導入が進んでいます。(→導入済管理組合1,991件:2023年国土交通省調査



1. 今、マンション管理はどうなっている?

 国土交通省の調査によると、多くのマンションは「全部委託管理方式」を採用しており、管理会社のサポートを受けています。しかし、理事会を住民が運営するという負担は残ります。これが、高齢化や仕事の忙しさから「役員はやりたくない」という声が増えている背景にあります。    

  そこで、この課題を解決する手段として「外部管理者方式」が広まりつつあります。


2. 「外部管理者方式」って何?

 これは、マンション管理会社やマンション管理士などの専門家が「管理者」となり、理事会に代わってマンションを運営するという方法です。

 従来の管理方式との大きな違いは、理事会を設置しない(または形骸化させる)点にあります。これにより、住民は理事の業務から解放され、専門家が公平かつ効率的に管理を行うことができます。


3. どんな会社が導入しているの?(管理会社管理方式)

 国土交通省の2023年の調査では、回答した管理会社の約3割がこの方式を導入していました。公的なリストはありませんが、以下のような大手管理会社がサービスを提供しています。

 大和ライフネクスト                         :専門スタッフが管理者となる「TAKSTYLE」

 合人社計画研究所                            :管理会社が理事長となる「管理者方式」

 長谷工コミュニティ                         :理事会を設置しない「smooth-e」

 三井不動産レジデンシャルサービス:専門家(弁護士など)の活用を支援

 これらの会社は、住民の負担軽減だけでなく、専門知識を活かした質の高い管理を強みとしています。


4. この方式のメリット・デメリットは?

【メリット】

 住民の負担がゼロに: 理事のなり手不足や、業務の負担から解放されます。

 専門家による適切な管理: 管理のプロが対応するため、専門的な知識が必要な問題もスムーズに解決できます。

 迅速な意思決定: 理事会での合意形成に時間がかからず、迅速な対応が可能です。


【デメリット】

 コストの増加専門家への報酬が発生するため、管理費が上がる可能性があります。

        →1戸あたり1,000〜2,000円/月を加算するスキームで現在普及中 

        (この場合、例えば50戸なら5万〜10万円/月)

 住民の無関心化: 管理をすべて任せることで、マンションへの関心が薄れてしまうリスクがあります。

マンション管理支援21世紀研究会

住環境の向上、地域コミュニティ活動の支援、健全で安心なまちづくりの推進を通じて公益の増進に寄与することを目指します。 マンション管理支援21世紀研究会 は、マンションの管理組合や住民のみなさまに対して、わかりやすく中立的な情報を提供することを目的としています。 専門知識に基づいた管理提案、制度の解説、最新の動向(EV充電設備補助金制度など)など、管理組合の運営に役立つ情報をお届けします。

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