一般照明用蛍光ランプ(蛍光灯)の製造・輸出入が2027年末までに終了します
「水銀に関する水俣条約」に基づき、一般照明用の蛍光ランプ(蛍光灯)について、2027年末までに製造および輸出入が段階的に禁止されることが国際的に決定していまます。
これにより、近い将来、現在お使いの交換用蛍光ランプの入手が困難になることが予想されます。
※ 建物設備の修繕・更新については、
「マンションの建物設備と修繕の基本|管理組合が押さえる実務ポイント」
に整理・統合しています。
▲蛍光ランプ廃止
1.規制の概要と影響について
2027年12月31日をもって、一般的に広く使われているほとんどの蛍光ランプの製造・輸出入が禁止されます。
▲規制内容
2.マンションにおける対応の必要性
交換部品の安定供給が見込めなくなるため、全館的な対応が必要となります。
▲課題と対応
3.専有部(各住戸)のLED化を進める上での注意点
蛍光ランプからLEDへの交換は、単にランプを差し替えるだけで済まない場合があります。
▲各住戸での注意事項
《交換のポイント》
蛍光灯器具をLED化する場合、大きく分けて「LEDランプのみ交換」と「器具ごと交換」の2つの選択肢がありますが、それぞれにリスクと注意点があります。
1.LEDランプのみ交換する場合のリスクと注意点
現在使用している蛍光灯器具はそのままに、蛍光ランプ(管)だけを対応するLEDランプに差し替える方法です。
(1)安定器の存在とバイパス工事の必要性(最も重要)
蛍光灯器具の仕組み:
ほとんどの蛍光灯器具には、ランプを点灯させるための「安定器」という部品が内蔵されています。
バイパス工事とは:
安定器を介さずに、電源をLEDランプに直結させる配線工事のことです。この工事は電気工事士の資格を持つ業者しか行えません。
*リスク事例
工事せずに使用した場合の事故:
「工事不要」と謳われたLEDランプでも、古い安定器が故障している場合や、LEDランプと安定器の相性が悪い場合、器具内で過剰な発熱が発生し、発煙・発火事故につながる事例が報告されています。実際に、設置後すぐにではなく、数年後に安定器が劣化して発火に至るケースもあります。(NITE(製品評価技術基盤機構)などに事故情報あり)
電力消費の無駄:
安定器を介したままだと、LEDの節電効果を最大限に活かせず、安定器自身が電力を消費し続けます。
(2)器具の寿命と劣化
器具本体の寿命:
「ランプを交換すれば、器具はずっと使える」は間違いです。一般的に、照明器具の設計寿命は約8年~10年とされており、それ以降は内部の電線や部品(安定器を含む)が劣化し、故障や発火のリスクが高まります。
*リスク事例
劣化による不具合:
安定器内の電線被覆が熱で脆くなり、ショートや漏電を引き起こす危険性があります。特に築年数の古いマンションでは、器具自体の老朽化を考慮する必要があります。
2.LED照明器具ごと交換する場合の注意点(推奨)
古い蛍光灯器具を取り外し、LED専用の新しい器具に交換する方法です。
(1)設置環境への配慮
密閉型・防湿型器具:
浴室や洗面所など、湿気がこもりやすい場所や、器具が完全に密閉されている場所(密閉型)では、**必ず「密閉器具対応」や「防湿型」**のLED器具を選ぶ必要があります。非対応品を使用すると、熱がこもってLEDの寿命が極端に短くなったり、故障したりする原因となります。
調光機能・人感センサー:
既存の器具に調光機能や人感センサーが付いていた場合、対応するLED器具を選ばないと、機能が使えない、または不具合を起こすことがあります。
(2)配線器具の種類
工事の有無:
天井に「引掛シーリングローゼット」(角形や丸形の配線器具)がある場所は、シーリングライトやペンダントライトであればご自身で簡単に取り付け可能です。(工事不要)
しかし、直管形蛍光灯のような埋め込み型や、配線を直結する必要がある器具の交換は、電気工事が必要となります。
▲対応策
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