管理組合が理解すべき標準管理規約の重要条文とは


マンション管理において、実務で最も頻繁に参照されるのが管理規約です。

多くのマンションでは、国土交通省が示す「マンション標準管理規約」をベースに規約が作られています。

標準管理規約は法律ではありませんが、

 管理組合運営の“設計図”

 トラブル時の判断基準

として極めて重要な役割を果たします。

ここでは、管理組合が特に理解しておくべき重要条文を、実務目線で整理します。


 今回の「管理組合が理解すべき標準管理規約の重要条文とは」は、基本となる管理組合運営を理解した上で検討すべきです。 まずは、「管理組合の総会・決議・理事会運営の基本(主軸)」をご確認下さい。



1.第6条 管理組合

ポイント

区分所有者全員で管理組合を構成することを明確にしています。

実務上の意味

管理組合は「任意」ではない

区分所有者=管理組合員

借主や同居人は組合員ではない

よくある誤解

「理事でなければ関係ない」→ ❌

すべての区分所有者が当事者です。


第6条 (管理組合)

区分所有者は、区分所有法第3条に定める建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体として、第1条に定める目的を達成するため、区分所有者全員をもって○○マンション管理組合(以下「管理組合」という。)を構成する。

2 管理組合は、事務所を○○内に置く。

3 管理組合の業務、組織等については、第6章に定めるところによる。



2.第32条 管理組合の業務

ポイント

管理組合が行う業務範囲を定めています。

主な業務

共用部分の維持管理

管理費・修繕積立金の徴収

規約・使用細則の制定、改廃

総会・理事会の運営

実務上の重要性

「それは管理組合の仕事か?」という判断基準になります。


第32条 (業務)

管理組合は、建物並びにその敷地及び附属施設の管理のため、次の各号に掲げる業務を行う。

一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条及び第48条において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理

二 組合管理部分の修繕

三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務及び長期修繕計画書の管理

四 マンション再生等に係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務

五 適正化法第103条第1項に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理

六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等

七 共用部分等に係る火災保険、地震保険その他の損害保険に関する業務

八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適

当であると認められる管理行為

九 敷地及び共用部分等の変更及び運営

十 修繕積立金の運用

十一 官公署、町内会等との渉外業務

十二 マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務

十三 広報及び連絡業務

十四 管理組合の消滅時における残余財産の清算

十五 その他建物並びにその敷地及び附属施設の管理に関する業務



3.第25条 管理費等

ポイント

管理費・修繕積立金の負担義務を定めています。

実務上の意味

未払いは「個人間の問題」ではない

管理組合として督促・法的措置が可能

区分所有者が変わっても原則承継される


第25条 (管理費等)

区分所有者は、敷地及び共用部分等の管理に要する経費に充てるため、次の費用(以下「管理費等」という。)を管理組合に納入しなければならない。

一 管理費

二 修繕積立金

2 管理費等の額については、各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて

算出するものとする。



4.第12条 専有部分の使用

ポイント

専有部分であっても、無制限に使えるわけではありません。

実務で問題になりやすい例

事務所利用

民泊・短期貸し

騒音・振動

判断の軸

「他の区分所有者の共同の利益を害しないか」


(イ)住宅宿泊事業を禁止する場合

第12条 (専有部分の用途)

区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

2 区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号)第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業に使用してはならない。



5.第13条 用法遵守義務

ポイント

区分所有法第6条を受けた重要条文です。

実務上の意味

迷惑行為への是正指導の根拠

使用細則違反への対応根拠

将来的な法的措置の前提条文


第13条 (敷地及び共用部分等の用法)

区分所有者は、敷地及び共用部分等をそれぞれの通常の用法に従って使用しなければならない。



6.第21条 共用部分等の管理

ポイント

共用部分は管理組合が管理することを明確化。

実務でのポイント

個人の判断で工事・設置は不可

勝手な物置設置、私物放置はNG

原状回復を求める根拠になる


第21条 (敷地及び共用部分等の管理)

敷地及び共用部分等の管理については、管理組合がその責任と負担においてこれを行うもとする。ただし、バルコニー等の保存行為(区分所有法第18条第1項ただし書の「保存行為」をいう。以下同じ。)のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない。

2 専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の保存行為等(区分所有法第 17 条第3項の「専有部分の保存行為等」をいう。以下同じ。)を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、総会の決議を経て、管理組合がこれを行うことができる。

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

3 区分所有者は、第1項ただし書の場合又はあらかじめ理事長に申請して書面による承認を受けた場合を除き、敷地及び共用部分等の保存行為を行うことができない。ただし、専有部分の使用に支障が生じている場合に、当該専有部分を所有する区分所有者が行う保存行為の実施が、緊急を要するものであるときは、この限りでない。

4 前項の申請及び承認の手続については、第17条第2項、第3項、第5項及び第6項の規定を準用する。ただし、同条第5項中「修繕等」とあるのは「保存行為」と、同条第6項中「第1項の承認を受けた修繕等の工事後に、当該工事」とあるのは「第21条第3項の承認を受けた保存行為後に、当該保存行為」と読み替えるものとする。

5 第3項の規定に違反して保存行為を行った場合には、当該保存行為に要した費用は、当該保存行為を行った区分所有者が負担する。

6 理事長は、災害等の緊急時においては、総会又は理事会の決議によらずに、敷地及び共用部分等の必要な保存行為を行うことができる。 



7.第38条 管理者(理事長)

ポイント

理事長=管理者とする規定です。

実務上の意味

管理組合の代表者

契約締結権限を持つ

訴訟の当事者になれる

注意点

理事会の承認なく独断で行動はできません。


第38条 (理事長)

理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括するほか、次の各号に掲げる業務を遂行する。

一 規約、使用細則等又は総会若しくは理事会の決議により、理事長の職務として定められた事項 

二 理事会の承認を得て、職員を採用し、又は解雇すること。

2 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。

3 理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。

4 理事長は、○か月に1回以上、職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。

5 理事長は、理事会の承認を受けて、他の理事に、その職務の一部を委任することができる。

6 管理組合と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事又は理事長以外の理事が管理組合を代表する。



8.第42条~第50条 総会

ポイント

総会運営のルールを定める中核条文です。

主な内容

招集手続

議決方法

普通決議・特別決議

書面・代理行使

実務上の重要性

手続ミス=決議無効リスクに直結します。


第42条 (総会)

管理組合の総会は、総組合員で組織する。

2 総会は、通常総会及び臨時総会とし、区分所有法に定める集会とする。

3 理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない。

4 理事長は、必要と認める場合には、理事会の決議を経て、いつでも臨時総会を招集することができる。

5 総会の議長は、理事長が務める。


第43条 (招集手続)

総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の2週間前(会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときは2か月前)までに、会議の日時、場所(WEB会議システム等を用いて会議を開催するときは、その開催方法)、目的及び議案の要領を示して、組合員に通知を発しなければならない。

2 前項の通知は、管理組合に対し組合員が届出をしたあて先に発するものとする。ただし、その届出のない組合員に対しては、対象物件内の専有部分の所在地あてに発するものとし、組合員から第31条の3第1項の届出があったときは、その届出がされた国内管理人あてに、第67条の4第3項の届出があったときは、その届出がされた所有者不明専有部分管理人あてに発するものとする。

3 第1項の通知は、対象物件内に居住する組合員及び前項の届出のない組合員に対しては、その内容を所定の掲示場所に掲示することをもって、これに代えることができる。

4 会議の目的が敷地及び共用部分等の変更又はこれに伴って必要となる専有部分の保存行為等の実施に係る決議である場合において、区分所有法第17 条第5項の規定に基づき、第 47 条第4項の規定により議事を決しようとするときは、第1項に定める事項のほか、その旨及び同条第4項第一号イ又はロに該当する理由をも通知しなければならない。

5 会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときは、第1項に定める事項のほか、次の事項をも通知しなければならない。

二 マンション再生等をしないこととした場合における当該建物の効用の維持及び回復(建物が通常有すべき効用の確保を含む。)をするのに要する費用の額及びその内訳

三 建物の修繕に関する計画が定められているときは、当該計画の内容

四 建物につき修繕積立金として積み立てられている金額

五 建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当し、第47条第5項ただし書又は第6項ただし書の規定により決議を行おうとするときは、その旨及びその事由

6 マンション再生等に係る決議を目的とする総会を招集する場合、少なくとも会議を開く日の1か月前までに、当該招集の際に通知すべき事項について組合員に対し説明を行うための説明会を開催しなければならない。

7 第45条第2項の場合には、第1項の通知を発した後遅滞なく、その通知の内容を、所定の掲示場所に掲示しなければならない。

8 第1項(会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときを除く。)にかかわらず、緊急を要する場合には、理事長は、理事会の承認を得て、1週間を下回らない範囲において、第1項の期間を短縮することができる。


第44条 (組合員の総会招集権)

組合員が組合員総数及び第46条第1項に定める議決権総数の各5分の1以上に当たる組合員の同意を得て、会議の目的を示して総会の招集を請求した場合には、理事長は、2週間以内にその請求があった日から4週間以内の日(会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときは、2か月と2週間以内の日)を会日とする臨時総会の招集の通知を発しなければならない。

2 理事長が前項の通知を発しない場合には、前項の請求をした組合員は、臨時総会を招集することができる。

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

3 前2項により招集された臨時総会においては、第42条第5項にかかわらず、議長は、総会に出席した組合員(書面又は代理人によって議決権を行使する者を含む。)の議決権の過半数をもって、組合員の中から選任する。


第45条(出席資格)

 組合員のほか、理事会が必要と認めた者は、総会に出席することができる。

2 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的につき利害関係を有する場合には、総会に出席して意見を述べることができる。この場合において、総会に出席して意見を述べようとする者は、あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない。


第46条 (議決権)

各組合員の議決権の割合は、別表第5に掲げるとおりとする。

2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。

3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。

4 議決権は、書面又は代理人によって行使することができる。

5 組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は、以下の各号に掲げる者でなければならない。

一 その組合員の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)又は一親等の親族

二 その組合員の住戸に同居する親族

三 他の組合員

四 国内管理人

6 代理人により議決権を行使しようとする場合において、組合員又は代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない。

7 所有者不明専有部分管理人は、組合員に代わって議決権を行使することができる。この場合において、所有者不明専有部分管理人は、その資格を有することを証する書面の写しを理事長に提出しなければならない。


第47条 (総会の会議及び議事)

総会の会議(WEB会議システム等を用いて開催する会議を含む。)は、前条第1項に定める議決権総数の過半数を有する組合員が出席しなければならない。

2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。

3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前2項にかかわらず、組合員総数の過半数であって議決権総数の過半数を有する組合員の出席を要し、出席組合員及びその議決権の各4分の3以上で決する。

一 規約の制定、変更又は廃止

二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの及び建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号)第25条第2項に基づく認定を受けた建物の耐震改修を除く。)

三 前号の敷地及び共用部分等の変更に伴って必要となる専有部分の保存行為等

四 区分所有法第58条第1項、第59条第1項又は第60条第1項の訴えの提起

五 その他総会において本項の方法により決議することとした事項

4 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前3項にかかわらず、組合員総数の過半数であって議決権総数の過半数を有する組合員の出席を要し、出席組合員及びその議決権の各3分の2以上で決する。

一 敷地及び共用部分等の変更のうち、次に掲げるもの

イ 敷地及び共用部分等の設置又は保存に瑕疵があることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合におけるその瑕疵の除去に関して必要となるもの

ロ 高齢者、障害者等の移動又は施設の利用に係る身体の負担を軽減することにより、その移動又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上させるために必要となるもの

二 前号の敷地及び共用部分等の変更に伴って必要となる専有部分の保存行為等

三 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧

5 マンション再生等に係る決議のうち、建替え決議、建物更新決議又は取

壊し決議は、第2項にかかわらず、組合員総数及び議決権総数の各5分の4以上で行う。ただし、建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当する場合は、組合員総数及び議決権総数の各4分の3以上で行う。

6 マンション再生等に係る決議のうち、建物敷地売却決議又は建物取壊し

敷地売却決議は、第2項にかかわらず、組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の価格の各5分の4以上で行う。ただし、建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当する場合は、組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の価格の各4分の3以上で行う。

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

7 前6項の場合において、組合員が書面又は代理人によって議決権を行使

したときは、当該組合員の数は出席した組合員の数に、当該議決権の数は

出席した組合員の議決権の数に、それぞれ算入する。

8 前7項の適用については、所有者不明専有部分管理人は、組合員とみなす。

9 第3項第一号において、規約の制定、変更又は廃止が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

10 第3項第二号及び第4項第一号において、敷地及び共用部分等の変更が、専有部分又は専用使用部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分を所有する組合員又はその専用使用部分の専用使用を認められている組合員の承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

11 第3項第四号に掲げる事項の決議を行うには、あらかじめ当該組合員又は占有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。

12 総会においては、第43条第1項によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。


第48条 (議決事項)

次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。

一 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止 

二 役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法

三 収支決算及び事業報告

四 収支予算及び事業計画

五 長期修繕計画の作成又は変更

六 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法

七 修繕積立金の保管及び運用方法

八 第16条第2項に定める敷地及び共用部分等の第三者の使用

九 第21条第2項に定める管理の実施

十 第28 条第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し

十一 区分所有法第 57 条第2項及び前条第3項第四号の訴えの提起並びにこれらの訴えを提起すべき者の選任

十二 建物の一部が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧

十三 円滑化法第 163 条の 56 第1項に基づく除却等の必要性に係る認定の申請

十四 区分所有法第62条第1項の場合の建替え、区分所有法第64条の5第1項の場合の建物の更新、区分所有法第 64 条の6第1項の場合の建物敷地売却、区分所有法第 64 条の7第1項の場合の建物取壊し敷地売却及び区分所有法第64条の8第1項の場合の取壊し

十五 第28 条第2項に定めるマンション再生等に係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し

十六 適正化法に基づく管理計画の認定、認定の更新及び変更の認定の申請

十七 組合管理部分に関する管理委託契約の締結

十八 その他管理組合の業務に関する重要事項


(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

第49条 (議事録の作成、保管等)

総会の議事については、議長は、議事録を作成しなければならない。

2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名しなければならない。

3 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面による請求があったときは、議事録の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

4 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。


第49条の2 (総会資料の保管等)

理事長は、議案書及び付随する資料を保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による請求があったときは、議案書及び付随する資料の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

(書面による決議)

第50条 規約により総会において決議をすべき場合において、組合員全員の承諾があるときは、書面による決議をすることができる。

2 規約により総会において決議すべきものとされた事項については、組合員全員の書面による合意があったときは、書面による決議があったものとみなす。

3 規約により総会において決議すべきものとされた事項についての書面による決議は、総会の決議と同一の効力を有する。

4 第49条第3項及び第4項の規定は、書面による決議に係る書面について準用する。

5 総会に関する規定は、書面による決議について準用する。

6 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。


第50条 (書面又は電磁的方法による決議)

規約により総会において決議をすべき場合において、組合員全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る組合員の承諾については、あらかじめ、組合員に対し、その用いる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。

2 前項の電磁的方法の種類及び内容は、次に掲げる事項とする。

一 電磁的方法のうち、送信者が使用するもの

二 ファイルへの記録の方式

3 規約により総会において決議すべきものとされた事項については、組合員の全員の書面又は電磁的方法による合意があったときは、書面又は電磁的方法による決議があったものとみなす。

4 規約により総会において決議すべきものとされた事項についての書面又は電磁的方法による決議は、総会の決議と同一の効力を有する。

5 第49条第5項及び第6項の規定は、書面又は電磁的方法による決議に係る書面並びに第1項及び第3項の電磁的方法が行われた場合に当該電磁的方法により作成される電磁的記録ついて準用する。

6 総会に関する規定は、書面又は電磁的方法による決議について準用する。



9.第51~55条 理事会

ポイント

理事会の権限と役割を明確にしています。

実務上の意味

日常業務は理事会で処理

総会専決事項との切り分けが重要

理事会の議事録作成は必須


第51条(理事会)

 理事会は、理事をもって構成する。

2 理事会は、次に掲げる職務を行う。

一 規約若しくは使用細則等又は総会の決議により理事会の権限として定められた管理組合の業務執行の決定

二 理事の職務の執行の監督

三 理事長、副理事長及び会計担当理事の選任及び解任

3 理事会の議長は、理事長が務める。


第52条 (招集)

理事会は、理事長が招集する。

2 理事が○分の1以上の理事の同意を得て理事会の招集を請求した場合には、理事長は速やかに理事会を招集しなければならない。

3 前項の規定による請求があった日から○日以内に、その請求があった日から○日以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした理事は、理事会を招集することができる。

4 理事会の招集手続については、第43条(マンション再生等に係る決議を会議の目的とする場合の第1項及び第5項から第7項までを除く。)の規定を準用する。この場合において、同条中「組合員」とあるのは「理事及び監事」と、同条第8項中「理事会の承認」とあるのは「理事及び監事の全員の同意」と読み替えるものとする。ただし、理事会において別段の定めをすることができる。


第53条(理事会の会議及び議事)

 理事会の会議(WEB会議システム等を用いて開催する会議を含む。)は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。

2 次条第1項第五号に掲げる事項については、理事の過半数の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議によることができる。

3 前2項の決議について特別の利害関係を有する理事は、議決に加わることができない。

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

4 議事録については、第49条(第4項を除く。)の規定を準用する。ただし、第49条第2項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に出席した理事」と読み替えるものとする。

5 理事会で使用した資料については、第49条の2の規定を準用する。 


第54条 (議決事項)

理事会は、次の各号に掲げる事項を決議する。

一 収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案

二 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止に関する案

三 長期修繕計画の作成又は変更に関する案

四 その他の総会提出議案

五 第17条、第21条及び第22条に定める承認又は不承認

六 第24条の2第2項、第60条第4項及び第67条第3項に定める訴訟その他法的措置の追行

七 第37条の2に定める承認又は不承認

八 第42条第4項に定める臨時総会の招集

九 第58条第3項に定める承認又は不承認

十 第60条第5項に定める弁済の充当の順序の設定

十一 第67条第1項に定める勧告又は指示等

十二 第67条の2第1項に定める区分所有者の所在等の探索

十三 第67条の3第1項、第67条の4第1項及び第2項並びに第67 条の5第1項及び第2項に定める裁判所に対する請求

十四 総会から付託された事項

十五 災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等

十六 理事長、副理事長及び会計担当理事の選任及び解任

2 第48 条の規定にかかわらず、理事会は、前項第十五号の決議をした場合においては、当該決議に係る応急的な修繕工事の実施に充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩しについて決議することができる。


第55条 (専門委員会の設置)

理事会は、その責任と権限の範囲内において、専門委員会を設置し、特定の課題を調査又は検討させることができる。

2 専門委員会は、調査又は検討した結果を理事会に具申する。



10.第66条 違反行為に対する措置

ポイント

規約違反者への対応根拠条文です。

可能な対応

是正要求

行為の差止め

法的措置(区分所有法との連動)

位置づけ

「お願い」ではなく「規約に基づく対応」が可能になります。


第66条 (義務違反者に対する措置)

区分所有者又は占有者が建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、区分所有法第57条から第60条までの規定に基づき必要な措置をとることができる。



*管理組合が押さえるべき重要条文まとめ

分野       条文      実務での役割

総則       第1~5条    規約全体の基礎

専有部分使用   第12条     使用制限・民泊対応

共用部分     第13条以降   修繕共用部分の管理

組合名簿     第31条の2   所在不明者・通知

管理       第32条     管理業務の範囲

費用負担     第25条     管理費・修繕積立金

総会       第42~50条   決議・適法手続

理事会      第51条等    日常運営

所在不明措置   第67条の2   所在不明者対応



おわりに

標準管理規約は、「管理組合運営の教科書」です。

全文を暗記する必要はありませんが、

 トラブルが起きたとき

 判断に迷ったとき

 総会・理事会を運営するとき

に「どの条文に書いてあるか」を知っているだけで、対応力は大きく変わります。

まずは

第6条(管理組合)・第32条(業務)・第38条(理事長)・第42条(総会)

この4つを重点的に理解することが、実務上の第一歩といえるでしょう。




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管理組合が理解すべき区分所有法の重要条文とは

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住環境の向上、地域コミュニティ活動の支援、健全で安心なまちづくりの推進を通じて公益の増進に寄与することを目指します。 マンション管理支援21世紀研究会 は、マンションの管理組合や住民のみなさまに対して、わかりやすく中立的な情報を提供することを目的としています。 専門知識に基づいた管理提案、制度の解説、最新の動向(EV充電設備補助金制度など)など、管理組合の運営に役立つ情報をお届けします。

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